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マーク・シュルツェ・スタイネン(ドラマトゥルギー)
――第1幕――
第1場
夕暮れを迎えたラーリナ夫人の田舎の土地。夫人はこの土地を所有する未亡人で、二人の娘タチヤーナとオリガは恋にあこがれている。母ラーリナと乳母フィリッピエヴナは、過ぎ去りし日々に思いを馳せる。 家に戻ってきた労働者たちが、日々の仕事の辛さを訴える。ラーリナの勧めに従って、労働者たちは楽しい歌を歌い始めるが、小説の世界に浸っていたタチヤーナだけは、深い物思いに沈み続ける。オリガはいたずらにタチヤーナの気持ちを引き立てようとする。そこに、オリガを崇拝するレンスキーが、ペテルブルグから旅をしてきたという友オネーギンを連れて現れる。するとタチヤーナの気分は高揚し、オネーギンの世慣れた振る舞いを見た彼女は、夢に見た人が本当に現れたような思いを抱く。
レンスキーがオネーギンを紹介すると、ラーリナとフィリッピエヴナは夕食の支度のために家へ戻る。レンスキーはこの機会を捉え、オリガに感情もあらわな愛を告白する。対照的に、タチヤーナとオネーギンは、会話らしい会話もできない。二人の経験、人生に対する期待はあまりに違いすぎたのだ。
第2場
オネーギンは、タチヤーナに強い印象を残した。タチヤーナは眠る前、フィリッピエヴナに、彼女の恋愛体験を話してくれと願う。だが、年老いた女の経験談と、恋愛に対するタチヤーナのロマンティックなイメージとは一致しない。他の結婚と同様に、フィリッピエヴナのそれも、他からの強制によって決められたものだった。
一人残されたタチヤーナは、眠ることができない。彼女はためらいつつも、自らの運命を引き受ける決心をつけ、オネーギンに無条件の愛を告白する手紙を書く。翌朝、タチヤーナはフィリッピエヴナに、手紙をオネーギンの元に届けてくれるよう頼む。
第3場
オネーギンは、タチヤーナからの手紙に直接返事しようと決心する。オネーギンはタチヤーナの率直な言葉に感謝を述べた後、「自分は結婚などするつもりはなく、自らの幸福は市民社会の因習とは別の所で探したい」と語る。さらには彼女に、将来自分の気持ちはもうすこし遠回しに告白するよう忠告する。
――第2幕――
第1場
その日の夕方、タチヤーナの命名日を祝い、大きな祭りが催される。訪問客からタチヤーナの恋人と思われたオネーギンは、疑いの目で見られる。まわりの陰口を封じるため、退屈したオネーギンはオリガに踊りを申し込み、怒ったレンスキーは彼女に釈明を求める。だがオリガはオネーギンとの浮気をあえて否定せず、レンスキーの非難をはねつける。
タチヤーナを讃える歌の演奏が終わると、オネーギンとレンスキーの対立が決定的なものとなる。嫉妬に狂うレンスキーは、集まった人々の前でオネーギンとの絶交を宣言し、生死をかけた決闘を申し込む。
第2場
目前に迫ったオネーギンとの決闘が自らの死を招くとの予感が走り、怖れるレンスキー。オリガへの愛にも別れを告げる。 オネーギンがやってきた後も、二人の友人は、この争いを平和裡に解決することはできなかった。間違っていると知りながら二人は決闘へと歩を進め、オネーギンはレンスキーに死をもたらす。
――第3幕――
第1場
気晴らしを求める長い旅を終え、オネーギンは故郷へと帰り着く。オネーギンは社交界の生活に飽き飽きしていたが、とあるパーティー会場で、旅の間にタチヤーナが金持ちで勢力のあるグレーミン公爵と結婚したことを知る。 グレーミンとオネーギンは古い友人として挨拶を交わし、グレーミンは幸福な出会いによって妻と結ばれたことを語る。グレーミンは、タチヤーナとオネーギンを引き合わせようとするが、二人は既に数年前に出会っていたことを認める。タチヤーナの洗練された振る舞いに心を奪われたオネーギンは、タチヤーナに自身の人生の愛をみとめ、翌日彼女のもとを訪問しようと決める。
第2場
オネーギンからの手紙を受け取ったタチヤーナは、かつて抱いた恋心を思い出す。オネーギンとの再会。最初のうちためらいを見せたことで、タチヤーナはいまだにオネーギンを愛していることに気づくが、結局は彼を拒絶する。タチヤーナは自分の人生を、グレーミンのかたわらで過ごすと決めたのだ。オネーギンは一人残される。
(訳:広瀬 大介)
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